座面の高さ調整が出来る 昇降スツール

重量感のある鉄脚の昇降スツールです。高さ調整が可能で、座面を手で回転させる事によって高さが上下に昇降します、その座面の高さは約430mm〜530mmの間の適当な任意の高さでご使用出来ます。
座面には高級木とされている硬くて強い天然のケヤキが使われています。天面の角は丸く加工されており心地良い手触りです。
椅子脚には、軽くて弱い中空の鉄パイプではなく、16mmの鉄の塊の丸棒が使われており頑丈で存在感があります。
脚のパーツの接合部分は、点止め溶接での数点止めではなく完全に溶かしこんで一体化され、最終的に手仕事によってヤスリで成形されております。
その鉄脚の接合部分をヤスリで成形した際の無骨な作業跡を残したその佇まいにはシンプルで力強いものがあります。
そして、回転軸を兼ねる座面の昇降用のネジには、プレスやジャッキなどの、ねじ山に強度が必要とされる場合に使用されることの多い、ねじ山の形が台形になっている台形ネジが使われています。
この昇降スツールは、食事の際の食卓での日常使いはもちろん、ちょとした作業用の椅子として、または日々の家事仕事の際やキッチンでの調理中の休憩、などなど椅子として使用する以外にも、玄関等にただ飾るだけとか、花台として使うとか色々コーディネートして使ってもいいかも。

一般に多く普及している「鉄の中空パイプ」で脚が作られているスツールの場合は、パイプ（母材）同士を溶着する際に、その溶接時の熱でパイプが溶け過ぎて穴があいてしまわないように、溶接機の電圧が比較的低く設定されています。しかしそれでは鉄の溶け込む深さは浅くなってしまいますし、溶着されている面積も少なくなります。なによりも母材同士は一体化されません。
特に、点付け溶接のみで簡単に接合されている簡易な物ならばなおさらです。

しかし、本昇降スツールの脚は、中空のパイプではなく「鉄の塊である丸棒」で作られているので、溶着時の電圧も比較的高く設定されていますし、鉄の溶け込む深さも深くなります。また、丸棒（母材）同士の間に開先（溝）部分を設け、その丸棒（母材）を溶かしながら、かつ、溶接棒と溶け込ませながら開先（溝）部分を埋めるように肉盛りしていく開先溶接という方法で接合しているので、丸棒（母材）同士は一体化されることとなりますので強度が出て頑丈になっております。

また最終仕上げとして、強度的にはそれ程必要が無いと判断される箇所の余盛（溶接時に必要以上に表面から盛り上がった部分）部分は、デザイン性の向上の為に、あえて手間の掛かる手作業によるヤスリがけをして形を整えてあるので、ビジュアル的にもチープになることはありません。このように、比較的省略されがちな細部の仕上げにまでこだわっております。

また、中空パイプで作られた製品と、鉄の丸棒で作られた製品とでは、重量感や重厚さ、そして周囲のインテリアの雰囲気に与える空気感がまるで違います。

足元は、簡易で弱いプラキャップではなく、鉄のパーツが鉄脚と一体化するように取り付けられています。そして、その底面には、フェルトが貼り付けてあります。細部にまでこだわっており、長く使い続けて頂きたいからこその仕様です。