お手入れ方法(鉄部・木部・木製品)

無垢の木や鉄は、お手入れに手間がかかりますが、使い込むほどに味わいを深めてゆく素材です。素材の持つ特徴である、経年変化を愉しみながら、ヴィンテージに育ってゆく様を愉しんで下さい。

鉄部(黒皮仕上げの製品)の、お手入れ方法

■通常は、乾いた柔らかい布で優しく乾拭きして下さい。水気のものをこぼした時は、布巾やタオル等ですぐに拭き取って乾燥させて下さい。
■鉄本来の良さを生かすために、過度な塗装、または完全な防錆処理は施しておりません。設置している環境や使用状況によっては、鉄部には錆が浮いてくる場合があります。 錆び難くしたい場合は、定期的に蜜蝋ワックスや、ボイル油(煮亜麻仁油)などを塗って下さい。また、屋外や、屋内でも湿気の高い環境には設置しないで下さい、鉄の酸化を早めサビの原因になります。
■錆が浮いてきた場合、触れた物に錆が付く可能性があります。さらに、錆が拡がる可能性もあります。気になる方は、下記の対処を施してください。メンテナンスを繰り返していただく事で、鉄の表情が少しづつ変化していきます。
まず、タオルや布等で錆を擦り落とし、その部分に市販の蜜蝋ワックスやボイル油(煮亜麻仁油)などを塗って下さい。 次にその濡れた状態のまま、さらにタオルや布等で錆を擦り落として下さい。 その後、タオルや布等できれいに汚れを拭き取って下さい。 最後に、錆止めとして、再度、蜜蝋ワックスやボイル油などを薄く塗って、乾いたタオルや布等で軽く拭き取って錆止めをしてください。
(但し、この方法は黒皮仕上げの場合です。製品によって異なる場合がありますので、各製品の説明書をご覧下さい。)

※蜜蝋ワックスやボイル油などは、塗った直後は、多少ベタつきますが、乾燥したらベタつき難くなります。蜜蝋ワックスやボイル油などのメーカーにもよりますが、乾燥にはある程度の日数がかかります。
※蜜蝋ワックスやボイル油などを塗るときは、捨ても良い不必要なタオルや布等を使用して下さい。
※市販の蜜蝋ワックスやボイル油を使用する際は、自然発火の恐れがありますので、それぞれに記載又は付属の取扱い説明書を必ず読み、使用方法をお守り下さい。
※黒皮仕上げの商品は、焼付塗装をしておりませんので完全な錆止めは出来ません。上記の対処を施しても、設置している環境や使用状況によっては、再度錆が出る場合があります。その時は、再度上記の対処を施してください。
※上記の対処法は、表面に薄く少しだけ出来てしまった錆びの場合です。屋外に設置した場合や、屋内でも湿気の高い環境に設置した場合や濡れたまま放置した場合や、その他錆の出来やすい環境において発生した、激しい錆びは上記の限りではありません。

木部・木製品のお手入れ方法

※オイル仕上げ木製品の場合

【家具】
■通常は、乾いた柔らかい布で優しく乾拭きして下さい。水気のものをこぼした時は、布巾やタオル等ですぐに拭き取って下さい。水拭きをする場合は、固く絞った布巾やタオル等で優しく水拭きし、すぐに、乾いた柔らかい布で優しく乾拭きして下さい。
表面のオイル塗膜が弱くなる場合がありますので化学雑巾は使用しないで下さい。また、シンナー、ベンジン等、有機溶剤を含むもの、その他化学薬品を使用しないで下さい。変色、変形の原因になります。
■また、年に2度ほど、市販の乾性油主体の家具用オイル、又は、乾性の食用オイル(乾性油 (亜麻仁油・エゴマ油・クルミ油等))を、布等に染みこませて塗布してお手入れして下さい。その後、布等で乾拭きをして余分なオイルを拭き取って下さい。オイルを塗布した直後は、木は濡れ色になります。種類にもよりますが、オイルの乾燥にはある程度の日数がかかります(食用オイルの場合は、乾燥にさらに日数がかかる場合もあります)。必ずオイルが馴染んで乾いた後にご使用ください。
・防水性を増したい場合は、オイルを塗り重ねていって下さい。又、蜜蝋ワックスも多少防水性が増します。
・水拭きの回数が多いと、それだけ早くオイルが抜けてしまうので、お手入れを極力したくないという方は水拭きの回数を減らすといいです。
・長年オイルを塗らないと、染みがより付き易くなります。また、吸湿・乾燥がしやすくなるので、より割れ易く、反り易くなります。ただ、杉材のテーブル等の場合、そのヴィンテージ感のある状態が、味があって雰囲気が良いということで、あえてお手入れを減らす方もいらっしゃいます。
・あくまでも、オイルを塗布した場合、若干割れ難く、反り難くなるだけで、割れや反りの完全防止ではありません。

【キッチン用品】
キッチン用品は、口に入れても健康上の問題がない、食用のエゴマ油を使用して、オイルフィニッシュ仕上げをしています。 オイルフィニッシュの製品はニスのような堅い塗膜ではないため、使用・洗う、を繰り返していくと、すぐ白っぽく乾いた状態なってきます。
■ご使用後は、熱湯を避けて汚れを洗い流して下さい。汚れがしつこい場合は薄めた洗剤をスポンジにつけ、やさしくお洗い下さい。洗浄後はすぐに布巾で水分を拭き取って、風通しの良い直射日光の当らない場所で自然乾燥させて下さい、又、食器乾燥機には入れないで下さい。
■水中につけ置きしたり、あるいは直射日光が当たるなど、極度に吸湿、乾燥させると、狂いや割れの原因になりますのでご注意下さい。
■表面が白っぽく乾いた状態になる前に、時々、ティッシュペーパーや、布などで、家庭用の食用オイル(乾性油 (亜麻仁油・エゴマ油・クルミ油等))を塗布してお手入れして下さい。
■ご使用していくうちに表面がカサカサして気になるときは、#320ぐらいのサンドペーパーをかけてから、 上記の食用オイルを塗り込んでください。

※乾性油とは、空気中に放っておくと自然に乾燥する油のことです。亜麻仁油・エゴマ油・クルミ油等があります。食用オイルの場合で乾燥が速いのはエゴマ油です。また、食用オイルの場合、他の種類の油と混合されていない純度100%のものをお選び下さい。
※オイルを塗るときは、捨ても良い不必要な布等を使用して下さい。
※塗布や拭き取りに使用した時の、蜜蝋ワックスや、ボイル油、家具用オイルや、食用オイルが浸み込んだ布や、ティッシュペーパー等は、自然発火の恐れがありますので、使用後直ちに多量の水に浸した状態で処分、又は、安全な焼却設備がある場合は焼却処分をしてください。又、養生に使用した、オイルが浸み込んだ紙などがあれば、同様に水に浸してから処分してください。

※ウレタン塗装木製品の場合

【家具】
■木の表情を残すために、あえて極端に薄くしてありますので通常のウレタン塗装よりも、硬さや、汚れの耐性は多少弱くなっております。
■通常は、乾いた柔らかい布で優しく乾拭きして下さい。水気のものをこぼした時は、布巾やタオル等ですぐに拭き取って下さい。水拭きをする場合は、固く絞った布巾やタオル等で優しく水拭きして下さい。
■汚れのひどいときには中性洗剤を薄めタオルを浸してよく絞ってから拭き取り、 その後、ぬるま湯で拭き取ってから乾拭きして下さい。
表面の塗膜が弱くなる場合がありますので化学雑巾は使用しないで下さい。また、シンナー、ベンジン等、有機溶剤を含むもの、その他化学薬品を使用しないで下さい。変色、変形の原因になります。

※ヒノキ製品の場合

ヒノキの家具は、経年変化で、きれいな飴色の家具に育っていきます。ヒノキは、古い歴史を持つ寺院のなどの建材にも使用されています。ヒノキの家具は使うほどに温もりと風合いが増していきます。
良質なヒノキには油分がたくさん含まれています。この油分には防水作用、抗菌作用、リラックス効果などのいい成分がたくさん含まれています。この油が表面に出てきたものがヤニとなります。ヤニは、出る時は数ヶ月で出る場合がありますし、出ない場合もあります。

【ヤニが出た場合の、お手入れ方法】

ヤニが出た場合は、触れた物を汚しますので、そのまま使用せずに、アルコールやエタノールをご用意頂き、乾いた布で拭き取ってください。シミは残りますが、ベタベタはきれいに除去できます。アルコールがなければ、ウイスキー等の酒類でも代用できますが、アルコール度数の高い方が落ちやすいようです。

木部・木製品に関するその他の注意事項

※無垢の木は家具になっても、吸湿・乾燥で伸び縮みをします。そのため、ご使用になる環境や気候によって、割れや反りが生じる場合があります。湿度の高い季節には部屋の換気を十分にし、又、乾燥する季節には加湿器などの使用をするなど、温度や湿度の急激な変化を少なくして下さい。又、冷暖房機の吹き出し口の近くや、ストーブの近く、直射日光などは避けて下さい。
※高温・多湿の場所でのご使用は、カビやダニが発生し、健康を害する原因になりますので避けてください。
※家具の木部・木製品には天然木を使用しておりますので、ケバやササクレが発生する場合があります。体や衣服等を傷つける原因になりますので使用を止めて、サンドペーパーで研磨するか、カッター等で除去して下さい。カッター等で除去した後は、仕上げのサンドペーパーをかけ、その後オイルを塗布して下さい。作業には手袋をして、怪我をしない様に十分に注意をして下さい。

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