自然に経年変化(エイジング)された無垢の木は、日焼けや長年の汚れなどで色が濃く、汚いはずなのになぜか美しい、何ともいえない独特な雰囲気や存在感があります。
その一方で、一見「エイジングされている木」のようには見えますが、なんとも不自然で違和感があり、本物感が無く、なんとなく受け付けない、そんな風に感じられた木はありませんか。
それはたぶん、『わざとらしい』のかもしれません。そのような木は、ヴィンテージ風に仕上げる為に過剰にオイルステン等の着色剤を塗って仕上げている場合が多いのです。
本来、杉などの針葉樹の場合は、冬目(年輪)が濃くて、夏目(年輪と年輪の間)の色は薄いものですが、違和感が感じられるものは、よく見てください。夏目が濃くて冬目が薄くなっています。
それは、本来の自然ものに逆らって木目の色が反転しているのです。これは、自然に経年変化(エイジング)された木ではありえない現象です。
けっして着色剤がダメなのではなく、その使い方です。短時間で安く大量にヴィンテージ風に仕上げるために、単純に着色剤を過剰に塗って仕上げているためです。こういう加工の木は何年たってもずっと『ヴィンテージ風』のままです。
自然本来の木、冬目が濃くて夏目の色が薄い。
不自然な木、木目の色が反転している。
of nouのテーブルに用いられているエイジングの概念は、『わざとらしい』エイジング加工はせずに「ほんの数年経過風」の加工だけで済ませることです。
その加工は、すごく古くは見えないけれど、あきらかに新材には見えない。これからさらにヴィンテージになっていく為のお手伝い程度です。
もちろん、冬目と夏目が反転しないようにされてます。実はこの「ほんの数年経過風」がとにかく手間と日数がかかるのです。
of nouのテーブルに使用されている木は、古材ではありませんし中古でもありません。
たしかに中古足場などはおしゃれだけど、テーブルとして使用するには「衛生的にちょっと抵抗が〜!」という方も安心して下さい、すべて新材です。
運搬時・加工作業時の、傷・へこみ、などはあえて残してありますが、だれも踏んではいません。排ガスで汚れた土もかかっていません、カビを洗った痕跡もありません。
この「ほんの数年経過風」のテーブルは、日々の暮らしの中で使用していくことによって、さらに生活のキズや汚れが付き、そして日焼けなどで色が濃くなるなどして、自然とエイジングされてヴィンテージになっていく仕様です。
大量生産の家具には出せないワビサビが生まれ、無作為のアートに育っていきます。
「ほんの数年経過風」の木
※この画像は一例です。木は天然の為、同じ色や同じ木目のものは絶対にありません。